デレステ10thの千秋楽公演も終わって(両日現地参加)大きな発表も一旦区切りがついたと思うので改めてアイドルマスターシンデレラガールズについて情報整理と思ったこと考察、お気持ちをまとめておこうと思います。これまでの意見と重複する部分もありますが、都度都度できる限りまとめておこうと思います。 (2025年9月時点の情報になります。)
- これまでの感想等記事リンク
- ライブ中心の展開と、途絶えた物語
- プロデューサーたちの「行き場」の喪失
- 190人という「多様性」がもたらす光と影
- 新規ゲームへの険しい道と、「総選挙」という熱狂の終焉
- サブスク解禁という希望と、事業としての未来
- 終わりに
- 関連リンク
これまでの感想等記事リンク
ライブ中心の展開と、途絶えた物語
xRライブを大々的に宣伝していた時点で、これが今後のメインコンテンツになるのだろうという予測はあったが、実際にその通りの発表となった。
もちろん、xRライブやキャストによるライブが決して小さなイベントだとは思わない。
しかし、それ以外の新たな展開が見えなかったのは、正直なところ不安が大きい。
「これからもプロデュースをお願いします」という言葉は嬉しかった。
だが、最も大きな懸念は、アイドルの新たな物語の供給が完全に止まってしまったことだ。
ゲームという媒体に大きな期待はしていなかったが、それに代わるストーリー展開の発表もなかった。
これでは、多くのプロデューサーにとって、コンテンツに能動的に触れる機会がライブに限られてしまうのではないだろうか。
プロデューサーたちの「行き場」の喪失
物語の供給停止は、私たちプロデューサーの「行き場」が失われたことを意味する。
『デレステ』は単なるゲームではなく、毎日ログインし、アイドルと向き合い、時には他のプロデューサーと競い合うコミュニティの「広場」だった。
一説には毎日ログインしていたユーザーが2万人近くいたという。
その熱量の受け皿が、今はどこにもない。
例えば『SideM』は、ゲームがなくとも公式サイトがハブとなり、新たな情報や展開が集約されている。
しかし今のシンデレラガールズには、新規ファンが訪れるべき場所も、既存ファンが帰るべき場所も見当たらない。
私たちは、どこへ向かえば良いのだろうか。
190人という「多様性」がもたらす光と影
シンデレラガールズをここまで大きく成長させた原動力は、間違いなく190人というアイドルの「多様性」にある。
だが、ゲームというプラットフォームを失い、展開が限られてくる今後の状況においては、その人数の多さが大きな枷としてのしかかる。
特に、ボイスの有無は「祝福と呪い」だった。
ボイスはゴールではない。
ボイスが実装されれば、今度は他のボイス付きアイドルとの出番争いが始まるだけだ。
活躍の機会そのものが狭まる今後は、より熾烈な枠の奪い合いになるだろう。
実際に、11月に予定されているライブの出演者には、既視感のある顔ぶれが並ぶ。
今後の新規ボイス追加は、極めて絶望的な状況と言わざるを得ない。
190人のアイドルと、そのキャストが存在するという「層の厚さ」は最大の強みだ。
これまで機会がなかった組み合わせでのイベントや楽曲といった、この強みを活かした企画にわずかな希望を託したい。
新規ゲームへの険しい道と、「総選挙」という熱狂の終焉
現状では、新規ファンの獲得は非常に難しい。
仮にアニメやライブで興味を持っても、その受け皿がない。
そして、その状況を打破しうる新規ゲームの発表も、当面は期待薄だろう。
もし予定があるならば、この10周年という最大のタイミングで発表したはずだ。
IPの勢いが落ち着いた現在、どんなゲームであってもヒットさせ、継続させるのは極めて挑戦的な課題と言える。
そして、プロデューサーが唯一、本当の意味でアイドルの運命を左右できたイベント「シンデレラガール総選挙」も、おそらくもう開催されることはないだろう。
様々な問題点を抱えていたことは承知しているが、個人的には最も熱くなれるイベントだっただけに、残念でならない。
サブスク解禁という希望と、事業としての未来
そんな中でも、フルバージョンのサブスク解禁は、素直に喜ばしいニュースだった。
これまでCDでしか聴けなかった膨大な楽曲群に手軽に触れられるようになる。
楽曲が多すぎる故に困難だったライブの予習・復習が格段にしやすくなることは、ライブが主軸とならざるを得ない今後の体験の質を向上させる、大きな一歩に違いない。
しかし、これが新規ファンの定着に繋がるかと言えば、難しいだろう。
どのような展開をするにしても、事業として未来を描くためには投資が必要だ。
ライブとグッズ、そして今回のサブスク。
限られた収益源の中で、どれだけ明るい未来を担保できるのか、そのビジョンは見えにくいままだ。
終わりに
楽しかった。
まずはこの一言に尽きる。
シンデレラガールズがくれた多くの思い出に、本当に感謝している。
ゲームを中心としたひとつの時代が終わり、これからはライブを中心とした、新たな形へとコンテンツが「変化」していく過渡期なのかもしれない。
正直、その未来に今はまだ大きな期待を抱くことは難しい。
だが、190人のアイドルたちが紡いできた物語が、この先も何らかの形で続いていくことを、願いつつ自分で出来ることこれからもやっていく。
やっぱつれえわ